■鋳造における木型は、古く奈良時代の仏像製作に端を発していたと考えられる。しかし、その需要は非常に少なく、鋳物師や大工の兼業として細々と行われていた。江戸時代になると、梵鐘や鍋釜の製作に「ひき型」と呼ばれる木型が使用されるようになったが、専門的な技術を要する産業として産声を上げるのは、江戸末期である。

 

■文久3年(1863)ごろ、幕府によってつくられた造船所で、当時の大工や差物師、建具職が鋳造用木型を製作したのが、木型産業の始まりと伝えられる。
明治9年(1876)には、横須賀造船所に20余名の木型工が従事したという記録がある。その後、産業革命が起こり、急速な金属機械の発達や汽車の開通 、鋳鉄管の普及などの鋳物の量産に伴い、木型の需要が増大した。

 

■日本国内の工業発展とともに、木型産業は発展したが、昭和初期の恐慌や第二次世界大戦は、木型業界にも大きな痛手であった。昭和20年代に入って、朝鮮戦争による特需景気や高度経済成長にともない、産業界は盛況へ転じた。より複雑化する機械産業に呼応する形で、木型製品も様々な分野に対応することになる。デザインモデル、製品モデルとしての木型、また、プラスチック成形用モデルとしての需要が増大したのも、この頃である。

 

■その後、木型業界に本格的な技術開発の波が訪れる。わずか30年余りの間に、わが国の工業発展とともに、木型産業は飛躍的な変身を遂げることになる。

     
   
     
   
     
   
     
   
     
   
   
 
   
   
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